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蔵王全山(8月〜9月)
オヤマボクチ
(雄山火口)
(キク科ヤマボクチ属)

 アザミ類であるが、 山菜として「ヤマゴボウ」と称される。 ゴンパ、 ヤマゴンボと呼ぶ地方もある。 語源は、茸毛(葉の裏に生える繊維)が火起こし時の火口(ほくち)として用いられたことから。 オヤマボクチ(雄山火口)は、 古くから飯山市富倉地区でそばのつなぎとして使用され、 その歴史の古さは定かではありません。 そのオヤマボクチからつなぎになる繊維を取り出す作業は、 そばを打つ作業とは比較にならないほどの手間と忍耐が必要です。 収穫したオヤマボクチの重量の600分1程になると言われています。

写真は、仮称山前より借用  聖山平(2009/9/6)
蔵王全山(8月〜9月)
オヤリハグマ
(御槍白熊)
(キク科コウヤボウキ属)

 植生域は茨城県、 福島県、 宮城県、 山形県に限定されており、 類似種には温度適性が寒冷地型のオクモミジハグマと暖地型のカシワバハグマがあるが、 オヤリハグマはその中間の温度適応性を持つ。 葉は互生で、 株の中間部に深く 3裂する、 放射状に着生する。 葉柄と葉身の長さはほぼ 1:1である。葉縁には粗い鋸歯がある。 分岐した花茎は基部の葉先が尖った卵形の包葉と少数の頭花で構成される。 1つの頭花には1個の小花しかないのがオヤリハグマの特徴である。 小花は両性の筒状花で多くのキク科が持つ舌状花は無い。 花冠は白色で深く5片に切れ込み、 各裂片はねじれるように反転する。 雄しべは筒状に密着し雌しべの花柱を囲む。 雄しべの葯は紫がかった褐色である。 柱頭は筒状の雄しべから突き出て2裂する。

写真は、仮称山前より借用  聖山平(2009/9/6) 

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