前へ お花畑 次へ

蔵王全山(8月〜9月)
イワショウブ
(岩菖蒲)
(ユリ科チシマゼキショウ属)

 聖山平から後烏帽子に向かって歩き始め、 股窪の湿原で、 白くやさしそうなイワショウブを見つける。 深山の湿原に生える多年草。 花茎の高さは、 20〜40cmになる。 茎には小形の葉が 1〜2個つく。 花茎の上に花被片が 6枚の白色、 ときに淡紅色を帯びた花を総状につける。 花の中心に雌蕊が、 その周りには花被片と同長の雄蕊が 6本つく。 花茎の上部から花柄まで腺状突起が多くつき、 粘る。 果実は刮ハで卵状楕円形、 発生過程で生じる巨大な突起物を種子に有することが特徴である。

股窪で撮影、(2004/8/7)
蔵王・ハマグリ山〜不忘山(8月〜9月)
イワインチン
(岩茵陳)
(キク科キク属)

 朝起きたら快晴ではないか、すぐ車を走らせる。 登山道具は車に積み放しだ。 笹谷峠から山形神室へ向かう、ハマグリ山を過ぎて直ぐにイワインチンに出会う。 頼りなげの可憐な細い茎と葉、 でもけなげな、 しかも気品にあふれる姿で私を和ませる。 亜高山〜高山帯の日当たりの良い岩礫地に生える多年草。 高さは10-20cmになる。 葉は密に互生し、葉身は羽状に深裂する。 裂片は線形になり、幅は1-1.5mmある。 葉の裏面には毛が密生して銀白色になる。  茎の上部に黄色の頭花を散房状に密につける。 頭花は径3-4mmになり、筒状花のみから構成される。 総苞は長さ2-5mmで、やや球形となり、総苞外片は卵形または長楕円形になる。 果実は刮ハとなり、短毛が生える。

ハマグリ山付近で撮影、(2010/9/18)

前へ 次へ