蔵王・刈田岳(7月〜8月) ミヤマフタバラン(深山二葉蘭) (ラン科サカネラン属) 根茎は細く短くて横にはって糸状の長い根が生える。 茎は角ばり直立して高さ15-25cmになる。 葉は茎の中部に無柄で2個が対生状につき広心形で濃緑色で光沢があり、 長さ幅ともに10-25mmになり、 先端は急に短くとがり、 基部は切形かやや心形となる。 葉より上部の茎には腺毛があり広披針形の鱗片葉が1個つくか無いこともある。 花序は紫褐色で緑褐色の花を3-10個まばらにつける。 苞は長さ1-2mmになる広披針形で斜開する。 萼片は長さ3-4mmの狭披針形で先端は鈍頭、 基部からいちじるしく反り返る。 側花弁は狭長楕円形で、 萼片と同じ長さ。 唇弁はくさび状広倒卵形で長さ6mmになり基部の両側に耳状裂片が1対ある。 唇弁の先は2裂し裂片は楕円形で先は円い。 蕊柱は短くまっすぐで紫緑色花粉塊は黄色になる 賽の河原で撮影 | |
蔵王・刈田峠〜南屏風岳(7月〜9月) ウメバチソウ(梅鉢草) (ユキノシタ科ウメバチソウ属) 屏風岳の東面は絶壁になっていて、遠方からでもハッキリそれとわかる、屏風岳の名前はそこから来ているのだろう、絶壁に移る近くは裸地なっていて、近くの草地にウメバチソウが咲く。 北海道から九州に分布する多年草で、高山帯〜亜高山帯の草地や湿地に生育する。 夏に花茎を出すが、それまでは長い柄のある根生葉があり、ロゼット状である。 根生葉は長い柄があり、長さ 2〜6p、花茎がでる頃には根出葉はなくなる。 7月から 9月にかけ、花茎を出して頂きに白い花を咲かせる、 花茎には無柄の葉が 1枚付く。 花弁は緑色の脈が目立つ。 太く白い花糸を持つ雄しべとともに、糸状に裂開した仮雄蕊(ゆうずい:雄しべのこと)があり、これがウメの花の雄しべを連想させる。 仮雄蕊の先端には腺体があり、裂開数によって変種に細分される。 ウメバチソウは 15〜22に分かれ、エゾウメバチソウは 9〜13に、コウメバチソウは7つに裂開する点で区別される。 屏風岳付近で撮影、(2006/9/2) |