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蔵王・刈田岳(7月〜8月)
イワアカバナ
(岩赤花)
(アカバナ科アカバナ属)

 刈田岳の南面を下る。 ヤマハハコが秋になるのを待ちかねて咲き始めた。 少し下った草むらに、 イワアカバナも咲き出した。 1000mを超す山に登るとよく見かける花である。 淡紅色あるいは白色の小さな花が長く伸びた花茎の先端に付いている。 花がポロリと落ちた後の花茎が棒のように伸びて残ることから、 すぐにアカバナ属の花であるとわかる。 葉は茎を抱き、 長楕円の披針形で縁には小さな鋸歯がある。 茎は赤みを帯びることが多い。 雌しべが棍棒状でなく、 丸い頭状になっているのはイワアカバナだけであるので、 区別が付く。 花弁は4枚で、先端が窪んで2つに割れている。

刈田岳で撮影、(2006/8/19)
蔵王全山(7月〜8月)
オオカサモチ
(大傘持)
(セリ科オオカサモチ属)

 リタイヤした人間の特権で、 天気が良ければ曜日関係なく登山開始だ。 白石スキー場から不忘山へ向かい歩き始める。 アザレア平で少し休んで歩き始めた途端にオオカサモチとで合う。 茎は直立し、 太く中空で直径0.5-1.5cm、 高さは1.5mに及ぶ。 葉はやわらかく、 長さ10-30cmになり、 1-3回3出羽状複葉で、 小葉や終裂片は羽状に中裂し先端がとがる。 根出葉と下部の葉には長い葉柄がある。 茎頂と分枝した先端に大型の複散形花序をつけ、 10数個の小散形花序をつける。 小散形花序には20数個の、 直径3mmになる小さな白色の5弁花がつく。 複散形花序の下にある総苞片は羽状に切れ込むことが多く、 小散形花序の下にある小総苞片は線形で、 総苞片、 小総苞片ともに垂れ下がる。 果実は卵形で、 油管は分果の表面側の各背溝下に1個、 分果が接しあう合生面に2個ある。

アザレア平で撮影、(2018/8/11)

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