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南蔵王・不忘山(7月〜8月)
イブキトラノオ
(伊吹虎の尾)
(タデ科イブキトラノオ属)

 風光る不忘山頂、 そして、 イブキトラノオの穂も光る、 西斜面より吹き上げる微風に揺れて夏の日をいろどる。 丈の高い穂が生き物のように動く様を見ていると、 汗ばむ体もさわやかになってくる。 イブキトラノオは滋賀県伊吹山に多く生育することで命名された。 トラノオと名のつく植物名を聞くと「トラノオの仲間ですか」と納得する人もいるが、 トラノオという名のつく植物は、 タデ科・ゴマノハグサ科・サクラソウ科に及び、 植物学的にはまったくまとまりはない。 本種はタデ科イブキトラノオ属、 亜高山から高山の草地に生える多年草で、 ひとつひとつの花はさして見栄えはしないが、 群落を作ると見事で、 高山草原のお花畑には欠かせない存在です。

不忘山北面で撮影、(2009/7/12)
南蔵王・南屏風岳〜不忘山(7月〜8月)
クルマユリ
(車百合)
(ユリ科ユリ属)

 白石スキー場は夏の真っ盛りだ、 冬のににわいは嘘のように、 人影は見あたらない。 不忘山への登山道を白女小屋跡へ向かって歩き始める。 もう少しで弘法清水だと言うあたりで、 一息ついて周りを見ると、 クルマユリがひっそりと咲いてる。 隣にハクサンフウロが咲いていたので一緒に撮る。 クルマユリは、亜高山〜高山帯の草地に生える多年草で、朱橙色の花びらには濃い紅色の斑点があり、 開くと後ろに反り返える。 茎の中央より下側に、 柄のない細長い葉が車輪のように放射状につくことからクルマユリ(車百合)の名がついている。 花の直径は 5〜6cmくらいで、 茎の上部に 1〜数個斜め下向きにつく。 蔵王では南屏風岳〜不忘山に多い。

弘法清水付近で撮影、(2004/7/31)

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