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蔵王・杉ケ峰〜不忘山(7月〜8月)
ミヤマホツツジ
(深山穂躑躅)
(ツツジ科ミヤマホツツジ属)

 杉ケ峰から降りて、 ほっと一息、 もうすぐ芝草平という近くまでくると、 多少湿地ぎみの低木林の中に、 三つの花冠が反り返って、 奇妙な形をしたこの花に出会う。 ほんのりと紅をさした花の形が面白く、 飽きずに眺めてしまう。 ホツツジは花の付き方から、花が分枝した枝先にまとまって穂状につき、 深山に生育するので、ミヤマホツツジと言われている。 亜高山帯の湿地周辺や低木林に生育する落葉低木、 よく分枝し、高さ 50〜100cm、若枝は赤褐色で、微毛がある、葉は互生し、長さ 3〜5cmの倒卵長楕円形で先は丸い、 若枝の先に 3〜8個の花が総状ににつく、 花冠は外側が赤みを帯びた緑白色で、3全裂し、裂片は1cmで反り返る。 蔵王では杉ケ峰南面と不忘山東面に多く見られる。

杉ケ峰付近で撮影、(2004/8/2)
蔵王・地蔵山〜屏風岳(7月〜8月)
エゾシオガマ
(蝦夷塩釜)
(ゴマノハグサ科シオガマギク属)

 杉ケ峰の山頂を望む前山の下りでエゾシオガマをよく見かける。 北海道と本州中部地方以北の亜高山帯〜高山帯の草地に生える多年草。 茎は根ぎわから数本直立して株となり、円柱形でほとんど枝分かれせず、高さ 20〜50cmになり、葉は互生し、長さ 2〜6cm、幅は 0.5〜2cmの三角形披針形。 先はややとがり、基部は切形。 ふちに重鋸歯、上部の葉腋に黄白色の花が 1個ずつつく。花冠は長さ 1.5cm、上唇は細長く、尾状にとがる。 下唇は浅く 3裂し、中裂片はごく小さい。 蔵王では杉ケ峰、屏風岳、地蔵山に多い。

写真は、仮称山前より借用

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