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蔵王・刈田峠〜不忘山(6月〜9月)
ミヤマネズ
(深山杜松)
(ヒノキ科ビャクシン属)

 朝起きたら快晴ではないか、 すぐ車を走らせ刈田峠登山口へ向かう。 南屏風岳のなだらかな尾根を足元に気をとられながら、西から吹く風が心地よい、登山道歩いていると低くしている、ミヤマネズに出会う。 樹木は一様に東になびいて、 丈は1mにも満たない低い木ばかり、 ヒノキ科の常緑低木。 幹は多く地をはう。 葉は3枚輪生し 、 長さ0.6〜1.2センチメートル、 幅1〜1.2ミリメートル、 表面はわずかに弓状に曲がってやや深くへこみ、 裏面は白い。 雌雄異株。 球果は球形で頂は浅くへこみ、 翌年熟すと藍黒(らんこく)色で白粉をまいたようになる。 高山に生え、本州北部、北海道に分布する。 名は、 深山に生えるネズの意味である。 変種として尾瀬(おぜ)の至仏(しぶつ)山以西から中部地方の高山にホンドミヤマネズ、 北海道にリシリビャクシンがある。

南屏風岳で撮影、(2004/7/31)
蔵王全山(6月〜9月)
エゾヒカゲノカズラ
(蝦夷日影の蔓)
(ヒカゲノカズラ科ヒカゲノカズラ属)

 駐車場から神室岳に向かって歩き始め、 ハマグリ山頂上付近で、 エゾヒカゲノカズラと出会う。 ヒカゲノカズラの変種で、 高地のやや乾いた明るい林縁の半裸地や草地に生育する地上性の常緑草本。 茎は匍匐する主軸と、 直立〜斜上する側枝とがあり、 主軸は地表付近を長くはい、 不規則に叉状分枝し、 ところどころに根を生じる。  側枝は1〜数回分枝し、 主茎と枝となり、 葉を密生する。 葉は斜上または開出し、 線形または線状披針形、 先端は尖り、 膜質の糸状体をつけ、 全縁、 緑色〜鮮緑色。 胞子嚢穂の柄(総梗)は直立し、 長さ10c未満m、 線形の小さな葉が圧着し、 先端に無柄の(小梗なしに)1〜4個の胞子嚢穂をつける。

ハマグリ山付近で撮影、(2010/9/18)

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