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蔵王山麓(6月〜9月)
ネジバナ(捩花)
(ラン科ネジバナ属)

 湿っていて日当たりの良い、 背の低い草地に良く生育する。 花色は通常桃色で、 小さな花を多数細長い花茎に密着させるようにつけるが、 その花が花茎の周りに螺旋状に並んで咲くことからこの名がある。 「ネジレバナ」、「ネジリバナ」、「ねじり草(そう)」とも呼ばれる事もある。 花茎から伸びる子房は緑色で、茎に沿って上に伸び、その先端につく花は真横に向かって咲く。 花は小さく、 5弁がピンク、 唇弁が白。 花のつく位置が茎の周りに螺旋状であるため、 花茎の周りにピンクの花が螺旋階段のように並ぶことになる、 この螺旋は右巻きと左巻きの両方が見られる、 コハナバチのような小形のハナバチなどが花粉塊を運んで他花受粉が起こると考えられるが、 長期にわたって花粉塊が運び去られないと、 これが崩壊して柱頭に降りかかり、 自花受粉を成立させることが知られている。

えぼしスキー場で撮影、(2006/9/3)
蔵王・刈田峠(6月〜9月)
ツバメオモト(燕万年青)
(ユリ科ツバメオモト属)

 刈田峠から前山の登りにさしかかるオオシラビソの根本の近くに、 白い6弁の清爽な花をのぞかせているツバメオモトは、 花の白と濃い緑の葉の対比がみずみずしい。 秋には青碧色の実をつけるが、 それが燕の頭に似て、 葉が万年青にそっくりと言うのでつけられた名だという。 葉は広くなめらかであまり似ているとは思えないのだが。 亜高山の針葉林下に生える多年草で、 葉は2〜5枚根生し、狭長楕円形で先はややとがる。 長さ 20〜30cm、 縁は滑らか、 軟質で光沢がある。 花は白色で花弁は 6枚、 果実は実ると黒くなり、 鳥により散布される。  蔵王では刈田峠付近に多い。

写真は、まる姉さんより借用

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