蔵王・刈田峠〜不忘山(6月〜7月) アカミノイヌツゲ(赤実の犬黄揚) (モチノキ科モチノキ属) アカミノイヌツゲは北海道、 本州中部以北に分布する常緑低木。 刈田峠から刈田峠避難小屋の分岐点を過ぎ、 アオモリトドマツの登山道をたどる、前山の登りから屏風岳の低木林にはアカミノイヌツゲが多い、 高さは 2mほどで、草地や岩場、湿原のへりなどに生える、 枝はよく分岐し密につく。 葉は長さ 2〜3cmで革質、上方に低い鋸歯がある。 雌雄異株で花は初夏。果実は径 7mmぐらいで秋に赤く熟する。 アカミノイヌツゲはクロソヨゴの変種であり、クロソヨゴの花柄が 1.8〜2.5cmであるのに対し、 アカミノイヌツゲの花柄は 1〜1.5cmとなることで区別される。 蔵王では刈田峠〜不忘山に生育する。 前山で撮影、(2018/6/15) | |
蔵王・駒草平・熊野岳(6月〜7月) コマクサ(駒草) (ケシ科コマクサ属) 蔵王山は、宮城県と山形県にまたがり、刈田岳側の山頂の、 お釜の美しさもあって、 宮城側と山形側を結ぶ蔵王エコーラインが刈田岳山頂を通っている。 刈田岳のすこし下の、お釜から流れる濁川を望む、 こまくさ平に、 コマクサが生えている。 コマクサは高山の砂礫地に生える多年草。 コマクサは人気が高く、 蔵王を代表する花である、 美しい花と、 常に砂礫が動き、 他の植物が生育できないような厳しい環境に生育することから「高山植物の女王」と呼ばれている。 和名はその花の形が馬(駒)の顔に似ていることに由来する。 高さ 5 cmほど。 葉は根生葉で細かく裂けパセリのように見え、 白く粉を帯びる。 花茎は 10-15 cm で淡紅色の花を咲かせる。 花弁は4個で外側と内側に2個ずつつく。 外側の花弁は下部が大きくふくらんで、 先が反り返り、 内側の花弁はやや小さく、 中央がくびれ、 上端は合着している。 萼片は2個で早く落ちる。 他の植物が生育できないような砂礫地に生えるため、 地上部からは想像できないような 50-100 cm ほどの長い根を張る。 花言葉は、「高嶺の花」 蔵王では駒草平と熊野岳で見られる。 こまくさ平で撮影、(2004/6/19) |