南蔵王・不忘山(6月〜7月) ノハナショウブ(野花菖蒲) (アヤメ科アヤメ属) 山野の湿原に生える多年草。 不忘山頂から暑い中、弘法清水あたりまで、 流れる汗を拭きながら下ってくると、 湿原一帯はノハナショウブの真っ盛りであった。 ノハナショウブは北海道から九州に分布し、 各地の湿原あるいは湿性の草原に生育する多年草、 葉は50cm前後となり、 6月の後半から 7月にかけて高さ 1m前後の花茎を形成して濃紫色の美しい花を咲かせる、 湿原にも生育するが、このような大形の植物は生育に栄養分を必要とし、湿原としては周辺部であって、中栄養の場所に生育することが多い、 湿った放牧地などにも群生していることがあるが、有毒であるために牛馬に食べられないことによって繁茂しているものである。 蔵王では不忘山中腹の弘法清水に多い。 弘法清水付近で撮影、(2012/7/23) | |
蔵王・刈田峠〜屏風岳(6月〜7月) タケシマラン(竹縞蘭) (ユリ科タケシマラン属) 二つに枝分かれした細い茎、 その茎の互生した葉のつけねに、 小さな小さな円盤の先をぱっと開いている花は、 接写レンズでのぞくと、 まるでおとぎの国へ来たような錯覚を感じさせる。 UFOの世界がこんな亜高山帯の樹の下にもあったのかと、 あらためて自然の営みに感動する。 タケシマランは葉に竹状のすじがあることから、名前がついたと言われている。 山地〜亜高山帯の針葉樹林内や林緑に生える多年草。 針葉樹林内に観られる多年草、 全体に無毛、 高さ 15〜20cm、多くは中辺で 1回分枝する。 葉は長さ 2〜3cm、膜質で両面暗緑色で茎を抱かない、 花は夏、径 4mm位、淡赤褐色、 液果は球状、長さ 5mm位。 蔵王では刈田峠〜屏風岳に生育する。 前山付近で撮影、(2018/6/18) |