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蔵王・刈田峠〜屏風岳(6月〜7月)
チングルマ
(稚児車)
(バラ科チングルマ属)

 これぞ、 高山植物のお花畑。 管理人も若い頃は暇を見つけては、会長と二人で刈田峠に車を止めて芝草平へ昼寝をかねて見に行った。 チングルマはダイコンソウ属という見解もあるようだ、 チングルマという妙な名前の由来は、実の形からきている、 風車のような形が、「稚児車」という子どものおもちゃに似ているところから、 チゴグルマ→チングルマとなったそうです。 チングルマは本州中部以北・北海道に分布し、 草本のように見えるが、 地面を這う落葉低木、 6月から7月にかけ、 直径2cmほどの白い花を咲かせるが、 黄色い雄しべが多数あるので遠目には薄い黄色に見える、 開花している状況を見れば、 湿原の中から乾燥しやすい砂礫地に生育しているように見え、 多様な立地に生育できるように思える。 しかし、 数週間前の状況を知ることができると、 現状への理解は一変するはずである。 チングルマは代表的な雪田植物の一つである。

芝草平で撮影、(2004/6/19)
蔵王・刈田峠〜屏風岳(6月〜7月)
ヒナザクラ
(雛桜)
(サクラソウ科サクラソウ属)

 芝草平に、 ヒナザクラが咲く頃はいつも霧が立ちこめている、 小さな葉と細い花茎の先に数輪の花が風に揺れる。 青森県の八甲田山を北限として、 福島県の吾妻連峰までの高山の湿った草地に大群落をなして咲く、 東北地方の高山を代表するサクラソウ科、 他のサクラソウに比べて花が小さいので「ヒナ」の名を冠する。 根茎は短く、 その上に5-10個の葉を束生させる。 葉は倒卵形で肉質、 長さ2-4cm、 幅1-1.5cmになり、 先端には5-9個の大型の鋸歯がある。 全体に無毛。  花茎の高さは7-15cmになり、 先端に2-8個の花を散形につける。 苞は線形で、 花茎の先に輪生する。 萼は深く5裂する。 花冠は白色で径1cmになり、 花喉部は黄色になり、 5深裂し、 裂片はさらに2浅裂する。 果実は径3mmの刮ハとなる。 雪の多い高山の湿った斜面や湿原に生える小形の多年草。 蔵王では刈田峠湿原・芝草平でよく見られる。

芝草平で撮影、(2004/6/19) 

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