南蔵王・不忘山(5月〜7月) ハクサンイチゲ(白山一花) (キンボウゲ科イチリンソウ属) さっきまで姿を隠していた、 不忘山がにわかに目の前に迫るように立ちはだかる、 目を惹く白花の波、 まさに埋まっているという形容しか浮かばないほどのみごとさだ、 本来は湿生草原に群生するこの花は、 このやせ尾根のどこから養分をとって花を咲かせているのだろうか? ハクサンイチゲは中部以北の高山に登ればどこでも観察できるポピュラーな高山植物である、 雪田跡に群生することが多くその最盛期には素晴らしいお花畑が展開される。 雪解けとともに咲き出すので早い時期に咲く高山植物であるが、 見慣れた高山植物であるが私はいつ見ても新鮮な感動を覚える。 アルプスに登ると遅くまできれいな花が咲き頂上付近で見ると疲れが吹っ飛ぶようだ。 高山の湿り気のある草原に生える多年草。 高さ 15〜40cm、 根生葉は 3出複葉で直径 5〜10cm、のほぼ円形、葉柄は 3〜30cm、夏根生葉のわきから花茎を伸ばし、 柄のない茎葉を 3〜4枚輪生する。 不忘山北面で撮影、(2007/5/26) | |
蔵王・地蔵山〜屏風岳(5月〜7月) アオモリトドマツ(青森椴松) (マツ科モミ属) 刈田峠に車を置いて、 屏風岳をめざし歩き出す。 刈田峠から断続的に高くなったり、 低くなったりして続いていたアオモリトドマツは屏風岳山頂まで占領している。 屏風岳山頂は1825m、 こんなところまでのぼっているのだと驚くばかりだ。 これがあの樹氷に飾られるのだと思うと感慨深い。 写真の写りが良いのを選んだら、 芝草平から屏風岳へ向かって登ってゆくと、 後烏帽子岳への分岐手前に芝草平を見下ろせる場所がある。 その近くで撮った写真を採用する。 アオモリトドマツは別名を大白檜曽(オオシラビソ)と言う。 樹高は25メートルに達するが、 高山では樹高も低くなる。 分布の西端は白山、 南端は南アルプスまたは富士山、 北端は青森県の八甲田山である。 本州中部では海抜1,500-2,500m、 東北では1,000m以下から分布する場所もある。 屏風岳付近で撮影、(2018/6/15) |